
はじめに
Audibleで「どうせ死ぬんだから好きなことだけやって寿命を使いきる」を聴きました。
人生の限られた時間をどう使うべきか。この永遠のテーマに医師の視点から切り込んだのが本書です。
タイトルからは、「限られた人生をどう有意義に使うか」「本当にやりたいことに時間を使おう」といった、
人生哲学的な内容を想像していたのですが、
実際の内容は、著者の持論による健康論と医療への考え方が中心でした。
本書の概要:医師が説く「適度な健康法」
和田秀樹氏による本書は、タイトルから想像される「人生哲学」というよりも、
主に「健康法」に焦点を当てた内容となっています。
精神科医である著者の専門性を活かし、現代の過剰医療に警鐘を鳴らしながら、
「好きなものを適度に楽しむ」というシンプルだが奥深いメッセージを伝えています。
過剰医療への警鐘
本書の核心部分は、現代の「健康至上主義」への批判です。
健康診断の数値に過度にこだわることなく、
多少の数値の悪さより「生活の質」を重視する姿勢が一貫して説かれています。
この視点は、常に健康情報に振り回される現代人にとって、新鮮な視点を提供してくれます。
医者の「長生きさせたい欲」に従いすぎると、QOLが下がるのだそうです。
私もお医者様のありがたい指摘に従いすぎないように、自分でも自らの健康と向き合って、
生活の質を下げすぎないように気をつけたいと思います。
「好きなもの」と健康のバランス
著者は肉料理、ラーメン、お酒などを例に挙げ、
自分の好きな食べ物や飲み物を我慢することなく楽しむことの精神的健康への効果を説いています。
ストレスなく生活することの重要性が強調され、
過度な制限がもたらす心理的負担の方が健康に悪影響と指摘しています。
ただ、私自身は、それらにあまり執着がないので、
あまり「自由に食べよう」という提案に響きませんでした。
タイトルと内容のギャップ
タイトルから受ける印象と実際の内容にはギャップがあります。
「好きなことだけやって寿命を使いきる」という言葉からは、
より幅広い人生設計や時間の使い方に関する考察を期待する読者も多いでしょう。
しかし実際は健康管理の視点に特化しており、その点では期待値の調整が必要かもしれません。
人生後半の生き方についてのヒントを得たいと思って本書を手に取るとズレを感じるでしょう。
現代の健康観に一石を投じる意義
現代社会では、健康に関する情報があふれ、時に過剰なまでの健康志向が人々を追い詰めています。
そのような状況で、医師である著者が「適度さ」の重要性を説くことには、大きな意義があります。
健康と楽しみのバランスを見直すきっかけとして、本書の視点は参考になるでしょう。
まとめ:適度な健康観で生活の質を高める
『どうせ死ぬんだから 好きなことだけやって寿命を使いきる』は、
健康診断や医療に過剰に反応しすぎている人に向けた、
「ほどよい脱力のすすめ」といった位置づけの本です。
ただし、タイトルが示唆するような「人生哲学」や「やりたいことの見つけ方」といった内容ではないので、
そこに期待して読むと少し肩透かしを感じるかもしれません。
それでも、自分の価値観を見直すヒントにはなる一冊でした。
- 過剰医療について考えさせられる
- 臨床医の経験が聞ける
- 人生観の本ではありません
- 著者自身の嗜好を万人共通のように語っている
- 本に書いてある事を鵜呑みにして健康を害する人もいそう
- 樺沢紫苑先生とのキャラかぶり
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