
はじめに
最近、ChatGPTをはじめとするAIツールが急速に普及していますが、
それらを十分に使いこなせている人はまだ少ないのではないでしょうか。
堀江貴文さんの著書「堀江貴文のChatGPT大全」は、
各業界で活躍する著名人たちがChatGPTの活用法について語る一冊です。
私も最近になってようやくChatGPTを使い始めましたが、
まだ検索の延長線上にある使い方しかできていません。
もっと有効な活用方法を学びたいと思い、この本を手にしました。
「全知全能の神」としてのChatGPT
堀江さんはChatGPTを「全知全能の神」と表現するほど高く評価しています。
彼自身も仕事で積極的に活用しており、
例えば他の著者の本の帯コメントの作成にChatGPTを利用しているそうです。
本の一部を読み込ませれば、堀江さんらしい文体で的確な要点をまとめたコメントが生成されるとのこと。
特に興味深かったのは、堀江さんがホワイトカラーの仕事の9割がなくなる可能性に言及している点です。
事務作業、コンサルティング資料の作成、
初級プログラミングなどのタスクはAIが数分で終えられるようになり、
ロケット開発の現場でさえ、ドキュメント作成の下書きレベルでは
ChatGPTが十分に活用できるレベルに達しているそうです。
私もFIREする前に働いていた頃は、エクセルやスプレッドシートで単純作業をする際に、
スクリプトが組めれば一瞬で終わるのにと思いながら、ちまちまと手作業を繰り返す事が多かったです。
ですが、ChatGPTにかかれば、自然文で命令すれば即時にスクリプトを生成してくれます。
もし、動かしてみて上手く行かなくても、ここがこう言う風にダメだったと指摘すれば書き直してくれます。
そんなやり取りを何往復かすれば、単純作業を一瞬でこなしてくれる魔法のスクリプトの完成です。
また、興味深い実験として、「夢を叶える力」という本を99%ChatGPTに書かせたという事例も紹介されています。
この本は実際にAmazonで好評を得ているとのことで、AIによる執筆の可能性を示唆しています。
働かなくてもChatGPTが書いた書籍の収益は人間に入るわけです。まさに夢の世界ですね。
ChatGPTの生成物にお金を払ってくれる人がいつまで存在するか疑問ではありますが…。
「人間が初めて手に入れた他者」としてのChatGPT
ビジネスインフルエンサーの田端信太郎さんは、ChatGPTを「人間が初めて手に入れた他者」と表現しています。
特に議論を要するトピックに対して、反対意見を提示してもらうなど「壁打ち」の相手として優れているとのこと。
人間相手だと嫌がられるような延々とした議論でも、
ChatGPTは嫌な顔をせずに付き合ってくれるのが大きな利点だそうです。
「壁打ち」の相手って、以外に条件が難しくて知識レベルやステータスなど様々な要素が関係します。
その点、ChatGPTならそれらをクリアしてくれるので、人と壁打ちするより有効な場合が多いです。
ただ、ChatGPTは知ったかぶりもしますし、間違った事も息を吐くように述べるので、
それらを見分ける注意は必要です。
また、AIだからこそ人間には言いづらい相談事も正直に打ち明けられるという心理的な効果も指摘されています。
ビジネスシーンでは、自分では気づかない視点や対案を出してもらうのにも有効で、
漫才のように創造的なやりとりもできるという点も興味深いです。
「ドラえもん」としてのChatGPT
アンビシャスAI株式会社CTOの林俊助さんは、ChatGPTを「ドラえもん」のような相棒と表現しています。
特に議事録作成などの実用面で活用しており、
会議中に音声入力で話しかけるだけで議事録を取ってもらうという使い方をしているそうです。
林さんはChatGPTへの指示の出し方、いわゆる「プロンプト」についても言及しており、
これを「プロンプトデザイン」と呼んでいます。
しかし、その本質は人間同士のコミュニケーションと同じだと強調しています。
固定の書式や完璧な日本語にこだわるよりも、自然に話しかけるように伝えることが大切だというアドバイスは、
初心者にも取り入れやすい視点だと感じました。
ただ、ChatGPTも進化を続けていて、今ではプロンプトを作ることすらChatGPTにお願いできるので、
この「プロンプトデザイン」と言う概念も既に不要のになっているのでは無いかと思います。
まとめ
「堀江貴文のChatGPT大全」は、技術的な解説書というよりも、
実際にChatGPTを使いこなしている人たちの生の声を集めた実用書といえます。
AIを「神」「他者」「ドラえもん」という三つの異なる視点で捉える構成も興味深く、
読者それぞれが自分なりのAIとの関係性を見つけるヒントになりそうです。
単なるツールとしてではなく、パートナーや相棒としてAIと付き合う新しい関係性の可能性を示してくれる一冊です。
ただし、タイトルに堀江さんの名前があるわりに、堀江さんによる著述は前半のみで、
後のほとんどは他の方の活用事例が並ぶので、堀江さんの活用術を学びたい人にとっては期待外れかもしれません。
また、タイトルに「大全」とある割にボリュームが乏しくて、これもちょっと残念でした。
いろいろな方の活用事例は参考にしたいので、ボリューム感のある最新事例の本が出たら、
ぜひ読んで見たいと思います。

ChatGPTに興味はあるものの、
具体的な活用法がわからないという方にぜひおすすめしたい本でした。
- 実践者の生の声が聞ける
- 単なる検索だけでなく、多角的な用途を学べる
- 仕事に生かせる実用的なアイデアが豊富
- 実用例などのボリューム感が物足りない
- AIの進化はめざましいので、すでに内容が古くなりつつある

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